何気なくテレビを観ていて、ちょっと面白いな、というものがあった。
今治の、「オゾン漂白」タオルである。
愛媛県今治市といえば、古くからタオルの産地である。
が、近年輸入物などに押され、なかなか厳しい状態だという。
そこで、一念発起した数社がこの「オゾン漂白」に目をつけたのだそうだ。
オゾン漂白とは何ぞや?
とそのまえに、一般的な事を少しご説明したい。
基本的に、タオルも含めた繊維製品は糸か生地加工の段階で漂白をかける。
もっとも一般的な方法は、120℃くらいのお湯の中で40〜60分の時間をかけ化学薬品で漂白する、という方法。
このやり方だと、高温のお湯を使用するということもあり大量のエネルギーが必要だし塩素など化学薬品に汚染された排水が発生する。
一方オゾン漂白は、人工的に発生させたオゾンによって漂白を行う方法だ。
いわゆる「オゾン層」のオゾンである。
天然の物質ながら常温での強い酸化漂白力があるので、オゾンと繊維を反応させることで漂白を行うことができる。
また、オゾンには短時間で自然分解する特性もあるので、環境へ排出した際の負荷も小さくてすむ。
しかも、常温でよいので従来に比べエネルギーが少なくてすみCO2の排出量も抑えられるし、化学薬品の使用量も約30〜50%低減(塩素系はゼロ)される。
まさに、「エコ」漂白技術。
ちなみに、薬品の使用が減ることから肌触りもぐっと良くなるのだそうだ。
これらの商品は、オゾン漂白協会の認めた「オゾン漂白マーク」がつけられ、売り場でも一目でわかるようになっている。
オゾン漂白マーク。ちょっとかわいらしいマークですね!
「地球と自分に心地よい」タオルたち。
他にも、エコなタオルの技術は発展してきている。
「風で織るタオル」というものもある。
これは、電力の全てを風力発電でまかなっている、というタオル。
風力だから風で織るタオル、というネーミングも素敵だ。
ちなみに風で織るタオルでも、オゾン漂白の原料の使用を始めているようだ。
珍しい素材では、竹を使用した竹布なんてのもある。
竹は無農薬で育てることが出来るうえ、繊維が長いので肌触りが抜群に良く抗菌性もある。
もちろん、上質のオーガニックコットンもどんどん増えてきている。
たかがタオル。されど、タオル。
日々使うものこそ、地球と自分に心地よいものが使いたい、そんな風に思う。
(有)七つの海 ねば塾プロジェクトK
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